死んだ亀

デッドタートル

八丈島:運動会行きたい症候群

 思いがけずほっこりアクティビティに触れた私達、八丈島には毎年運動会シーズンにくることを誓い、ホテルへ向かう。

一日目の宿はリードパークリゾート八丈島

作りは古めだが広くてきれいなホテル。よくある田舎のリゾートホテルという感じだ。

夜ご飯までには時間があったので昼寝をすることに。

私達の旅には、結構昼寝タイムが登場する。まんきんの夜を過ごす為に、夕方頃昼寝をするのだ。

 

よるご飯はホテルでご飯。島寿司や、明日葉料理、くさや等を食べた。

人生初のくさやはまずかった。

ここでしれっと島寿司童貞を捨てる。

醤油漬けしたネタ(白身魚が多かった気がする)とやや甘いシャリが何とも言えずうまい。

これはいかにも「島に来たら食べたくなる寿司」だ。

伊豆諸島では暖かい気候でも寿司を食べられるよう、独自の寿司文化が発達してきたらしい。

古い島文化の味がする。きっと東京に帰ったら忘れてしまう味、それがまたよかった。

 

実は運動会を見に行ったあともう1校運動会はしごをしていた私達。

1校目より大きめの小学校、のぼりや看板にも気合いが入っているようだった。

最後のリレーを見ることができた。

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家族で一丸となって運動会に臨んでいたあの頃。

汗とグラウンドの砂と日差しと運動会のシーズンだけ特別に許されていたポカリスウェット、全部混ざった青春の味を今でも思い出せるだろうか。

またしても初夏のノスタルジーに魂を売ってしまった私達は、少し涙ぐみながら運動会を眺めていた。

 

そんなこんなで運動会熱に火がついてしまったので、明日も運動会を見に行こうということになった。

島には3校の小学校があり、そのうちの1校は雨天延期で明日にやることになっていたのだった。

もはや運これは運命の巡り合わせだ。

明日の運動会に向けて今夜はゆっくり休もうという流れなのであった。

 

ホテルの温泉に入り、部屋でしこたまビールを飲んだ後に眠りにつく。

朝目が覚めたら朝風呂に入り、朝ご飯を食べ、朝イチで運動会に行くつもりだった。

普段は寝起きが悪い私も、旅行ではわりかし寝起きがいい。

気持ちのいい目覚めと共に予定通り朝風呂へ向かう。風呂は貸し切り状態で、露天風呂に入る。

曇天と小雨が少し気になったが、運動会当日の朝ならではの小さな高揚を感じていた。

大人になってしまったけど、運動会にこれほどワクワクできる日が来るなんて。

 

「ピンポンパンポーン♪本日、予定されておりました、○○小学校運動会は、雨天により延期となりました。」

 

 

なんということだ。落胆した。大人なので、静かに落胆した。

同じく露天風呂に入っているであろう相方も、柵の向こうで落胆していたに違いない。

当事者の小学生たちは声を上げて落胆しているだろう。

よくよく考えれば、昨日の方が午前中悪天候であったのに、運動会を決行した2校の覚悟はすごい。

 

私の胸の中には、既に「オワリハジマリ」が流れていた。